兵庫県立
農林水産技術センター
畜産技術センター
「種雄牛」を一括管理
飼育管理技術や肉質の改良に
取り組んでおられます。
兵庫県立農林水産技術センター 畜産技術センターでは、本県の畜産の中では「神戸ビーフ」や「但馬牛」が全国的なブランドとして有名ですが、畜産技術センター家畜部ではこの有名ブランド生産の素である「種雄牛」を一括管理し、優秀な種雄牛の凍結精液を県下の和牛農家に供給しています。また肉用牛の飼育管理技術や肉質、特に美味しさに関する研究や遺伝子情報を取り入れた改良に取り組んでおられます。
種雄牛は厳しい検定を行い評価され、基幹種雄牛育種価ランクがつけられます。
検定は直接検定と間接検定とあり、間接検定では、一頭の種雄牛から80頭のメス牛に交配させ、その中から選抜された16頭を検査し、重量だけではなく、おいしさ成分や、脂肪交雑・質など細かく検査が行われています。
昨年7月に作出された「丸福土井」に続き、本年2月、歴代最高の産肉能力を持つ新たな基幹種雄牛「丸宮土井」を作出し、精液供給を開始しています。
スーパー種雄牛
「丸宮土井」と歴代2位「丸福土井」の特徴
- ※育種価:親から子に伝わる産肉性などの遺伝能力を数値化したもの
- ※評価:育種価が判明しているすべての但馬牛をランク付けしたもの
A+++:上位0.13%以内、A++:2%以内、A+:10%以内、A:25%以内、B:50%以内、C:75%以内
- ①「丸福土井」・「丸宮土井」ともに、脂肪交雑の育種価はA+++で県内最高である。
- ②「丸宮土井」は枝肉重量やロース芯面積が大きく、皮下脂肪厚は薄いなど、産肉能力が極めて高くバランスがとれている。枝肉重量が大きいことから広く交配が可能である。
- ③「丸福土井」は脂肪交雑、肉質は良く、「丸宮土井」同様に期待されているが、枝肉重量、増体面では小さいので、大型の雌牛や乳量が多い雌牛への交配に注意が必要。
(資料提供:兵庫県農林水産技術総合センター家畜部様)
参考資料:
平成21年度(上期)黒毛和種基幹種雄牛一覧表BV29育種価(枝肉重量・脂肪交雑)分布状況平成21年度供用種雄牛系統図(父系)
平成21年度(上期)黒毛和種基幹種雄牛一覧表BV29育種価(枝肉重量・脂肪交雑)分布状況平成21年度供用種雄牛系統図(父系)